彼女いない歴3年の男のデートプラン。「女友達の友達」という美女はなびくのか?
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「 #大人の初デート 」6つの物語。後編…
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今回は、昔からある鉄板の出会い「友人の紹介」をものにした男のデートプランを紐解いていく。
気心知れた共通の友人を持つふたりがたった1日で恋に落ちた(落とした)その理由とは?
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【主人公】
青山真一さん(33歳)。岡山県出身。横浜国立大学を卒業後、大手製薬会社に就職。趣味は美味しいコーヒーを探すことと料理。マヨネーズもめんつゆも自家製を使用。田町在住。彼女いない歴3年
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【「また会いたい」と思わせられるか?誠意しかない大人の初デート】
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友人を通じての出会いは、ある意味、最強のアナログ・マッチングだ。
男女両方を知る人間の推薦となるから、話が合わないことはないだろう。
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似たようなテリトリーにいる場合も多い。
ただ、安心である半面、粗相は起こせず、初デートから堅実に進めなくてはならない。その模範となる所作をここで紹介する。
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【選択肢を提示する気遣いが人柄をもうかがわせる】
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大学の女友達が「もう、絶滅危惧種!」と俺を独身の友人に売り込んでいるらしい。自分が婚約したばかりで、幸福を周りにも広めたいのだ。
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おせっかいと思ったものの、紹介された三田さんは、実にまっとうで、ステキな人だった。3人での食事を終え、その夜にすぐ、また会いたいと思った。そこで彼女に挨拶兼お誘いのLINE。
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さっそく食事のOKをもらったので、異なる3軒の候補に、ひと言コメントを添えて送った。一度しか会っていないが、彼女の知的で飾らない魅力に合う店を選んだ。どこも新店でひとり1万円ほどだ。
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すると「3軒とも行ってみたくて迷います〜!」とはしゃいだ様子で、感謝の言葉も続いた。まだリストを送っただけなのに、かわいい。
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【仕事もデートも10分前に集まれるのが大人】
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そして、彼女は恵比寿のビストロ『ル・キャトルズ』を選んだ。
正直、俺もそこへ行きたかったから返事が来た瞬間、その一致に嬉しくなった。
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当日の水曜18時50分に店に到着。どこへ行くにも1時間前には出る習慣だ。早く着きすぎることもあるけど、焦りで疲れることもなく、余裕でいられる。
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少しの待ち時間に近隣を散策したり、あとで読もうと思った雑誌を読んだり、おまけのような楽しいひと時ももてる。
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今晩は…三田さんのことを考えていた。そうしたらすぐに19時となり、彼女が来た。
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コートを脱いでスタッフに預ける姿がきちんとしていた。改めてきれいだと思う。今日はとくに、先に着いていてよかった。
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【ワインペアリングって、いつもよりも飲んじゃう魔力がある】
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メニューにはフランスのビストロの定番料理が並ぶ。
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目移りするが、いっそひとり8千円となるコースとワインペアリングにしようとふたりで決めた。そのほうがワインの注文に悩むこともなく、初デートのおしゃべりに集中できる。
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1杯目の泡酒が年末気分を盛り上げ、また、初デート祝いの乾杯にもはまった。
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【「会計時に財布を出すか問題」。“出す”女子が圧倒的に醸すいい子感】
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食後酒の時間まで、ずっと穏やかだった。もう一杯頼んでおしゃべりを続けたかったが、まだ週も半ばの22時。
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会計をお願いして伝票を受け取った。ふたりで2万円弱。あの料理とワインのクオリティでこの価格とは、店への親しみが一気に湧く。
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お得なことが嬉しいというよりも、誠実さや客を温かく迎える気持ちを感じた。
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そんないい気分でカードを取り出した時、「あの、私もお支払いします」と彼女も財布に手をかけていた。
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「ありがとう。でも、ご馳走させて」
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当然支払うつもりでいたけれど、彼女のしぐさに真面目さが垣間見えて安心した。価値観が合いそうという気持ちも増していく。
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【家に着くまでがデート。タクシーで送り届けるのが初デートの最後の誠意】
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次のデートもある前提の早めお開きは、すがすがしさと明るさがあっていい。まだ十分に終電のある22時過ぎだが、彼女をタクシーで送ることにした。
乗る電車も違うし、駅で解散は選択圏外だ。
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最後までエスコートしたい気持ちと、もう少し一緒にいたい感情とともにタクシーに乗り込む。恵比寿から三田さんが住む学芸大学までは約20分。
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もう一杯飲む代わりに、車中で先ほどの話の続きをする。
車は駒沢通りをあっという間に抜けて彼女のマンションの近くに止まった。
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「今日は本当にありがとうございました」
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窓を半分開けて、「じゃあ、また」と別れた。
走りだして角を曲がる時に振り返ると、手をふる彼女ともう一度目が合った。
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#恵比寿鉄板焼き#大人デート#東京デート#中目黒デート

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