ゆらゆらと花が揺れる。わらわらと人が集う。
「ああ、春を迎える祭りだ」。
霧島市の鹿児島神宮で開催された「初午祭」に行きました。
3年ぶりの開催に、地域の人の喜びはひとしお。
立ち寄った近くの温泉でも、ポスターについてご主人が、ニコニコとお話ししてくださいました。
人ごみの中に最初は、飾りの花だけが揺れて見えました。
参道の遠くから、飾りを付けた馬が躍り連と一緒にやってきます。太鼓のリズム、鐘の音。音が近づき、熱気が私を包み始めます。
かっぽ、かっぽ。蹄のリズム。馬も踊ります。
テンポを上げるシャッター音。焼きイカ、お団子の香り。
お祭りの恍惚というのでしょうか。
「久しぶりだなあ」の想いから「素敵な時間だなあ」という喜びに満たされました。
馬の踊りは神様への奉納。
昔話によると、「人を集めるにはイベントが必要だ」的な発想で、このお祭りは始まったという風なことが見つかりました。
「春の到来を祝いたい」という心の欲求を素直に実現したのかな。
「暖かくなる喜びと、豊穣への願いを神様にお伝えしたい」と思ったのだろうな。見ているうちに、そういう気持ちになりました。
喜び、希望。とても気持ちの良い空気が、神宮に流れていました。

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