昭和にタイムスリップ!? 夫婦で20年続けた大人気“レトロ雑貨店”が廃業の危機 後継者見つかるのか? 北海道雨竜町

北海道雨竜町に、まるで昭和の時代にタイムスリップしたかのようなレトロな雑貨店があります。訪れた人を笑顔にするその魅力とは?

大人には懐かしく、子どもには新鮮な空間が広がります。空知の雨竜町。のどかな田園地帯にたたずむ、リサイクルショップ「レトロコミュニティ豆電球」。廃校になった中学校の木造校舎を再利用した店内には、1万点以上の商品が並びます。

店を営むのは、宮口正道さん(77)と妻の由己江さん(74)。

宮口正道さん:「古い物、捨てられた物もちょっと修理すれば直る。また誰かに使ってもらえるかなと」。

今年6月で開店から丸20年、二人三脚で店を切り盛りしてきました。

宮口由己江さん:「長く置いてあると、ほこりになりますね。気持ち良くなる、磨いたら」。

ここにしかないレトロな商品と夫婦の人柄に引かれ、去年は町の人口のおよそ6倍、1万3000人余りが訪れました。超人気店の「豆電球」ですが、今年が最後の営業となるかもしれません。

常連客:「もし閉められちゃったら寂しい。楽しみがなくなっちゃう」。

宮口正道さん(77)。築80年近い中学校校舎だった建物を、1人で修理します。雨竜町のリサイクルショップ「レトロコミュニティ豆電球」。宮口さんが妻の由己江さんと2人で、この20年間守ってきた場所です。

元々は電力会社の社員として、道内各地を転々としてきた正道さん。57歳の時、早期退職を決断しました。母親が住んでいた雨竜町への移住を検討していたところ、役場の職員から聞いた旧雨竜中学校の校舎取り壊しの話が、第二の人生への決断を後押ししました。

正道さん:「ここでなんか思い切りやってみたいなと思って。まず思いついたのは、木工作業を思い切りやってみたい」。
由己江さん:「言葉が出ませんでした。あぜんとしたしね。一瞬の間に生活はどうなるんだろうとか、ぐらぐら揺れましたね」。

校舎を所有していた会社から無償で譲り受け、退職準備の1年間を使って、夫婦2人で建物の改修や掃除に明け暮れました。そうして校舎は生まれ変わり、2005年6月「豆電球」はオープンしました。

正道さん:「ちっちゃい豆電球。小さいけれども、周りを照らしてくれる、あったかくしてくれるという意味合いからみんなで決めました。家族会議で決めた」。

初めての経営は、分からないことばかり。手探りでのスタートでした。

正道さん:「値段の付け方も、分からないで付けているから」。
由己江さん:「『ここは穴場だ』って言われましたね」。

次第に口コミが広がり、道内外から人が訪れる人気店に。しかし、夫婦ともに高齢となり、今年を最後に、店をやめることにしたのです。

正道さん:「元気なうちは、ずっとやりたいって気持ちはありますけれども」。
由己江さん:「今が潮時かなって思いますね。いろんな手続きがきっとあるでしょうから。今の私たちの年齢でそういうことをこなせる間に、次の形を見つけておかなければいけない」。

4月19日。今季の営業がスタートしました。「豆電球」が開いているのは、12月までの8カ月間。宮口さん夫婦にとっての「最後の年」が始まりました。

客:「これってなんですか?」
正道さん:「これ、メートル換算器。尺貫法だった昔は」。
由己江さん:「この間、出したばっかり。前はなかったでしょう」。
客:「面白い」

オープンを待ちわびていた人たちが、続々と訪れます。

常連客:「来たくなったら来て、ちょっとお話してホッとして帰るみたいな。とっても大事な場所になりました」。
常連客:「今年の12月で最後でしょ。後継者」。

常連客が気にかけていたのは、後継者の問題です。実は、宮口さん夫婦、事業を引き継いでくれる人を探しています。この日も、オープン直前まで、事業継承の支援機関の職員と相談していました。

正道さん:「私としては雨竜町に住んでもらうか、または近郊で、いつでも来られるような人が希望なんです」。
相談員:「家族がいるなら、家族総出で?」
正道さん:「町民とのつながりもできますしね。そこがネックなんです」。

後継者が見つからなければ、12月末で廃業すると決めています。条件は、「誰でも気軽に集まれる場所を守ってくれる人」。

この日は、町の公民館へ。店が休みの日は、高齢者の交流サロンの運営にも携わっています。正道さんが持ち込んだ蓄音機を、じっと見つめる女性がいました。

女性:「来て良かった。懐かしいわ」。
正道さん:「時々やりますから」。

町内に住む蓑島ヨシ子さん(82)。去年亡くなった兄と過ごした、小さい頃の日々を思い出していました。

簑島さん:「毎日ね、晩になったらこれ(レコード)かけてくれるの。『ほらよしこかけるぞ』って。『腹減ったぞ、きょうのおかずなんだ?また大根の煮つけだべ!』って。懐かしいわ」。
正道さん:「お年寄りは車がないと(店は)に行けないから、こういう場に来てやっていく。町内会で希望があれば、持っていってかけたいなと思いますね」。

夫婦で営業するのは、今年で最後。だからこそ、2人はいつも通りお客さんを迎え入れます。

客:「木製のそりってやつをちょっと探してるんですけど。子どもの、昔の…」。
由己江さん:「背もたれがあるやつ?」
客:「そうそうそう…」。

誰かにとっては不要でも、別の誰かにとっては宝物に。

客:「これをずっと探していたんです。いや、母さんすごいね。うちの孫を乗せて押して遊ぶの。私が子どもの頃遊んだようなことを、孫に対して再現して遊ぶ。楽しいでしょ」。

正道さん:「こういう店があるから、そりがたまたま来ているけど、なかったら捨てられる物なんですよ、だいたいがね。いろんなドラマがあるっていうかね。いろんな人が来るからまた会話も楽しいしね。楽しい。もう最高です」。

これまでのつながりも、新たな出会いも大切にして。小さく暖かい明かりが、きょうも店を照らします。

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4 Comments

  1. コミュニティとして機能していると思うが,商売としては厳しいと思う。
    このような昭和レトロの商品は飾っておくしかなく実用性はすでにないのが多い。
    今の風潮は雑多なものを集める人は減り、家の中はシンプルにしておきたい人が主流なので。

  2. 自分も昭和レトロやアンティークが大好きな人間ですが、同時にシンプルな空間も好きで、矛盾してますが、ただ言えるのは実用性が無くても人の生活の物語を想像出来て、温かみを感じる処に惹かれるのだと思います📽

  3. 単に商品を買い取りたいってのは多そうだけど引継ぎは難しそうですね。興味本位だけで手をあげられて失敗なんて事も避けないといけないし。

  4. 何年も前から後継者を探されているのは知っておりました。名乗り出てくれる方がおられたら本当に良いとおもいまs。私も後継者が見つからなかった宿を引き受けて16年になりますが当時は思い切って受けたよなと思います。今となると今が自分の立ち位置とおもうのでどなたか挑戦されたら良いと思います

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