【🦉賢者の森🦉】(106)伝説の泉を巡る 甘くない甘利山(椹池→南甘利山→大笹池→甘利山)

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【当チャンネルについて】
「賢者の森」にお越しいただきまして誠にありがとうございます。
当チャンネルの動画は、「山や自然」を主題としております。もともとは、山や自然が大好きでも身体的、環境的、いろいろな理由から行くことができない方が、実際に「山に行ってきた」気分になっていただけたら嬉しいなと思ってつくりましたが、広くたくさんの方々に楽しんで「自然っていいな」と思っていただけたなら何よりの幸せです。
ただ、全体のつくりやBGMなどは疾走感のあるものにしており、また、拘りから動画内で山や自然の説明・解説等は一切入れておりません。そのため、人によっては多少見にくい部分もあると思われますし、「癒される動画」とは程遠いかもしれません。
しかし、変化していく道(トレイル)の楽しさ、移り変わる風景と彩る自然の美しさ、ファンタジー風の音楽が奏でる山全体の雰囲気をスピード感とともに楽しんでいただけたら嬉しく思います。これからも当チャンネルをどうぞよろしくお願いいたします。

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【当動画の山について】
~椹池・大笹池・甘利山(さわらいけ・おおささいけ・あまりやま)~
甘利山は山梨県の韮崎市と南アルプス市に跨る標高1731mの山です。当チャンネルで前回公開させていただいた動画「(105)絶景ゆる登山のすゝめ甘利山」では、山頂へ標準タイム約30分で登れてしまうという最短かつ甘利山を代表するルートの旅をご紹介させていただきました。山梨百名山のひとつにも選ばれている甘利山は、季節折々に花を咲かせる山野草や、とくに6月上旬~中旬頃に花を咲かせるレンゲツツジ群生の名所として知られています。また、広く明るく長閑な山頂からみられる風景は甲府盆地と富士山の大絶景という、登山者の満足度を満たす要素をしっかりもっていながら、上記の登山道&木道はよく整備されていて危険度が少なく、安心して楽しむことができ、登山をしてみたい未経験の初心者や、山や自然を楽しみたい老若男女など、いろいろな人を受け入れてくれるような懐の深さと優しい雰囲気は甘利山最大の魅力といえます。
ただ、甘利山は、麓の「甘利山入口」という交差点 標高約407mから上記ルートの登山口にある甘利山広河原駐車場 標高約1640mまで、標高差約1233m 山梨県道613号甘利山公園線をひたすら上ること約13kmという距離があり、しかもそこまでの道のりも頂上のゆったり感と結びつかないくらいの急斜面に囲まれた険しさがあり、その規模はやっぱり南アルプスの一角をなす山といえます。
とはいえ、人のチカラで甘利山を麓から登ろうというのは一部の勇者か、ヒルクライムが大好きなサイクリストか、かなり極端な例かもしれません。ただ、甘利山には上記の甘利山広河原駐車場を起点とした激甘ルートとは別に、もうひとつ、あまり甘くないルートが存在します。。。それが、当動画でご紹介する「椹池(さわら池)」を起点とするルートです。
椹池は、甘利山広河原駐車場から麓側に道路を下って約4.5km 標高約1240m付近にあります。山梨県内では珍しい高層湿原にある池で、ミズゴケ・モウセンゴケ等が生育し、周辺にはサワラ・サワギキョウ・レンゲツツジ・マメザクラ・ノリウツギ等の植生がみられます(※白鳳荘の駐車場横にある「椹池生活環境保全林整備事業 総合案内図」看板に記載されている内容より)。畔には、車2~3台くらいのスペースに韮崎市営の「さわら池観光トイレ」、車約8台の駐車場に「白鳳荘・さわら池キャンプ場」、道路を挟んだ高台には甘利神社があり、池の周りを一周できる散策コース&東屋もあったりします。椹池は、当動画で撮影させていただいた初夏の季節も鮮やかな緑に彩られて美しかったですが、椹池を紹介している各種サイトによると、とくに紅葉の季節が美しくおすすめとのことです。
椹池(白鳳荘横の登山口)からのルートは、①つづら折れる道路を突っ切るように進んで甘利山広河原駐車場まで至る登山道と、②南甘利山方面に進む登山道のふたつに分かれていますが、椹池を起点として甘利山に登られる方の多くは周回型のコースで帰って来られる方が多いようにお見受けしますので、もし椹池起点のルートで計画を立てられる場合は①と②のどちらを上りで使いどちらを下りで使うかの選択になると思われます。ちなみに、当動画は椹池から②のルートで入り南甘利山から大笹池へ。その後、甘利山から千頭星山へとつづく稜線上(甘利山と奥甘利山の間にある鞍部)の分岐点に出て、甘利山の山頂へ至るものとなっています。
椹池・大笹池には「甘利山のレッドブル伝説」というものがあり(※かつてこの地を旅された先人の勇者様が書き残してくださったネット上の記録にそう書かれていて、ファンタジー脳の私には妙に印象に残ってしまって賢者の森でもそう書かせていただきましたが、当然ながら正式名称ではありません)、以下のような伝説が言い伝えられていたり古い文献に残されていたりします。

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天文年間(1532-1555)の頃、甲斐国(山梨県)甘利郷の領主で戦国武将 武田家の重臣:甘利左衛門尉(あまりさえもんのじょう)のふたりの息子が、古くは深草山と呼ばれていた山の椹池で鮒(フナ)を釣っていたが、溺れて亡くなってしまった。しかし、どれだけ探してもふたりの遺骸が見つからないので、池に棲むという大蛇に引き込まれたと考えた甘利左衛門尉は大いに怒り、領民に命じて、池に下肥や汚物を投げ込ませ、池の周りに生えていた椹(サワラ)の木を切って池を埋めてしまった。苦しんだ大蛇は居たたまれず、赤牛に化けて池を飛び出し、山頂の更に奥にある大笹池に身を隠した。けれども、この池も追われ、八田村(現在の南アルプス市)野牛島の能蔵池に逃れた赤牛は、以来消息を絶ったという。
甘利左衛門尉は領民の活躍を褒め称え、この山一帯を共有地として領民に与え、山にかかる税も免じた。それからこの山は「甘利山」と呼ばれるようになり、甘利山財産区の起源となった。甘利氏の息子の法要は、甘利山山頂の近くの広河原で行われ、千駄の薪を焚き読経し、その経文は経筒に封じて埋められた。その場所は現在も経塚と呼ばれる場所として残っていて、甘利山メインルートのすぐ近く、東屋が建てられ三角点が設置されている。ちなみに、経塚の少し下の辺りには鮒窪という場所があって、赤牛が椹池を飛び出した際に尻尾に食らい付いていた鮒が、大笹池に逃げる道中でぽとりと落ちてそう呼ばれるようになった。
(参照させていただいた文献:オフィシャルサイト「甘利山倶楽部」>「甘利山の伝説」)
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この伝説は、記されている資料によったり、語る人によったり、時代によったりで、少しずつ内容が変わったり表現が違ったりするのですが、「だいたいこんな感じの伝説」程度にまとめさせていただいたものですので何卒ご了承くださいませ。また、「甘利山のレッドブル伝説」とは申しましたが、椹池の大蛇(赤牛)の前身が下条村(現在の韮崎市)に住んでいた老婆が化身したものだという伝説もあり、牛だとしても女性に対してブル(=雄牛)はあまりに失礼なので、この場を借りまして赤牛様にも謝罪申し上げます。ただ、下条村の老婆「けじょばんば」と「椹池の大蛇(赤牛)」の伝説は、もともとは別々に発生した話だったものが、いつしかつなぎ合わされて一緒に語られるようになったものであるという説もあって、今回は「けじょばんば」部分には触れておりませんが、もし、甘利山にまつわる伝説にご興味がございましたらぜひ上記のサイトをご覧くださいませ(かなり詳しく書かれていて本当にすごいです)。
「甘利山のレッドブル伝説」にも登場する甘利山の秘境 大笹池は、御庵沢という川の水源にもなっていて、当動画の映像でも、池の底からとても清らかな水が湧き出ている様子がなんとなく分かるかと思います。この地は、かつて近隣集落の人々が雨を祈願する特別な場所でもあり、池の西岸には千手観音像が安置されていました。この千手観音像は大笹池周辺のカツラの木を原木にした一木造で平安時代につくられたものと伝えられ、現在は大嵐という地区にある臨済宗の古刹 城守山善応寺に安置されています。その昔、野火に焼かれて火傷を負ってしまった千手観音像が、赤牛に化けて逃げてきた「げじょばんば」に背負われて善応寺まで運ばれてきたものと伝えられ、部分的に焼けた跡を残しながら、千年あまりもの年月をその身に経た風格を漂わせています。
(参照させていただいた文献:南アルプス市と山梨日日新聞社がタイアップして観光情報を配信していたサイト「南アルプス市 ふるさとメール」(※LINEによる情報配信に移行したため2023年3月末をもって配信終了しました)>「古代寺院 善応寺と雨乞伝承の地、大笹池」)
椹池、大笹池、善応寺周辺、そして赤牛が逃れたという能蔵池は雨乞いと水にまつわる伝承が数多く残されているそうで、一説によると赤牛が辿った道は雨乞いの地を結ぶルートともいわれ、水不足で困ったときに、枯れない泉がそこにあることを昔話とともに子供の世代に伝えていったのではないかともいわれています。甘利山と伝説の泉の物語には、水に苦労し水を求め続けた先人たちの姿がありました。

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【当動画で使わせていただいている音楽について】
[サイト名] Ucchii0-うっちーゼロ
[URL] https://www.youtube.com/@ucchii0–286
[サイト名] PeriTune
[URL] https://www.youtube.com/@PeriTune
※当動画で使わせていただいている音楽はフリー音楽を使わせていただいておりますが、当動画からの音楽取得は何卒ご遠慮くださいませ。
※作者の「うっちー様」、「ムツキセイ様」、素晴らしい音楽を使わせて頂きまして心から感謝いたします。この場を借りて厚くお礼を申し上げます。

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【チャプターもどき】
#山梨県
(00分03秒頃)  甘利神社
(00分58秒頃) ▲白鳳荘・さわら池キャンプ場
(01分27秒頃)  椹池(さわら池)
(02分10秒頃) *分岐(↑甘利山広河原駐車場・甘利山)
(03分56秒頃)  山ノ神
(10分22秒頃) *分岐(→甘利山)
(11分00秒頃) ★南甘利山(山頂)
(14分06秒頃) *分岐(←清良平)
(14分38秒頃) *分岐(↑甘利山・奥甘利山・千頭星山)
(14分55秒頃)  大笹池
(16分06秒頃)  クリンソウ
(16分58秒頃) *分岐(→清良平・南甘利山・椹池)
(20分40秒頃) *分岐(←奥甘利山・千頭星山)
(21分31秒頃) *分岐(←急登を経てスキー場跡地・汁垂・甘利山グリーンロッジ・甘利山広河原駐車場)
(21分35秒頃) *分岐(→南甘利山)
(21分36秒頃) ★甘利山(山頂)
(24分04秒頃)  鍋頭
(24分27秒頃) *分岐(↑甘利山つつじ苑横の登山口・甘利山広河原駐車場)
(24分53秒頃) *分岐(→東屋・三角点)
(25分21秒頃)  甘利山つつじ苑横の登山口・甘利山広河原駐車場
(25分28秒頃)  レンゲツツジ
[山域] ※もしくは極めて近い山域・地域
南アルプス(赤石山脈)
[標高] ※当動画の全編で到達する最高点
1731m
[選定されている百選など]
山梨百名山「甘利山」

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【関連動画】
↓(105)絶景ゆる登山のすゝめ甘利山&鳳凰の尾をすすめ千頭星山

1 Comment

  1. 当チャンネルの動画を作成している「ハル」と申します。この度は「賢者の森」にお越しくださり誠にありがとうございました。

    もしよろしければ、この山この場所この地域の思い出や、皆様の貴重な経験、この動画の自然に関する知識などを、お気軽にコメントしていただけますと嬉しく思います。これからこの地に赴かれる方々の旅の安全を高められるような、先人の皆様の英知が集まるような真の「賢者の森」を目指していきたいと考えておりますので、どうぞお力添えのほどよろしくお願いいたします。

    また、その他、見ている皆様がほっこりするようなコメントなど、山や自然や動植物、遺跡やファンタジーっぽい世界観が大好きな方々の自由なコメントをお待ちしております。なお、僭越ながらコメント欄にはフィルターをかけさせていただいてはおりますが、誹謗中傷・ネガティブコメントはどうか何卒ご遠慮くださいますようお願い申し上げます。

    当チャンネルの動画は私の好みもあって登山動画としてはかなりクセのあるものに仕上がっていると思っており、せっかく動画を見てくださったのにご期待に沿えないことも多々あるかと思います。作風に関しては拘りあってのことでどうしても変えられなかったりしますが、もしその際には、叱咤激励ととらえますので「低評価ボタン」を押していってくださると有難く存じます。

    最後に、これからも山や自然へのリスペクトを忘れず、安全登山を第一に、私なりの表現で山や自然の良さを引き出せるような作品を生み出していきたいと思っておりますので、今後の活動に「チャンネル登録」「高評価」で応援いただけますと最上の喜びです。重ねて、これまでチャンネル登録・高評価をしてくださった皆様には心から感謝申し上げます。

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