自転車、食、そしてアート。志村佳衣子 (@pedalstrike) さんには、人生の苦楽をともにしてきた3つの趣味がある。 オーストラリア・メルボルンで生まれ、学生時代はアメリカと日本を行ったり来たりしながら過ごし、東京に生活の拠点のおくようになったのは、つい5年ほど前のこと。ボストンの法科大学院に通っているころ始めたロードバイクをきっかけに自転車の世界にのめり込んだが、のちにそれが彼女を苦しめることとなった。「持久力系のアスリートは食に対するこだわりが強く、私の場合、それがかなり異常な方向に進んでしまったんです。日本では、日本人なのに文化も言葉もアメリカ人みたいだと随分からかわれ、唯一の楽しみだった自転車が乗れなくなるくらい、食に精神的な救いを求めるようになりました」その状況を打破するために目を向けたのが、食べ物を使った肖像画の制作だった。「ちょっと変わった方法で自転車への情熱を表現したかったんです」初めての作品は、“Nutella”で描いたイタリアのプロサイクリスト、フィリッポ・ポッツァートだった。今では色んなスポーツ選手や映画の登場人物など、その時どきで刺激を与えてくれる人々の絵を描いている。「その人の出身地にまつわる食べ物を使ったり、好物がわかればそれを使用したりするなど、絵の材料と描く被写体は関連があります。食は私たちの価値観や信念やルーツ、そして誰と共感するかなどを反映していると思っていて、そこに面白さを感じます」
Photo by @pedalstrike

Ciao, Nihon.